アメリカでは、大型ハリケーンの被害、暴動、パンデミックと一度にいくつもの課題に直面しています。こうした中、 新型コロナウイルスの感染による死亡者数は18万人を超えました。今週、CDC・疾病対策センターが検査に関するガイドラインを変更したことで、各所から非難が殺到していましたが、きのう、CDCのレッドフィールド所長がこれに対し弁明しました。
今週、月曜日、CDCがウェブサイトで発表した新たなガイドラインでは、例外を除いて、感染者と濃厚接触していても、無症状なら検査を受ける必要はないとしています。この変更に各所から非難の声が上がり、きのう、CDCのレッドフィールド所長は、この変更について弁明し「検査が必要な人に検査すべきで、検査を受けたい人全員への検査は必要ない」と述べました。また無症状の濃厚接触者の検査については、CDCの科学者ではなく新型コロナ対策チームの見解だとしましたが、きのう夜の時点で、CDCウェブサイトのガイドラインは、月曜日に変更したままの状態です。公衆衛生の専門家は、この変更は混乱を招くと批判しています。イェール大学 感染症研究所のアリソン・ガルバーニ所長は「方針がころころ変わっては、CDCへの信頼を失いかねません。人々を混乱させます。」と語りました。
カリフォルニア州は、すでに新ガイドラインに従わないとしています。また、きのう、ニューヨーク州、ニュージャージー州、コネティカット州の知事は3州共同でこの新ガイドラインには従わないと声明を発表しました。共同声明では、公衆衛生の科学に基づいたガイドラインを大統領のニセ情報に置き換えたとして政権を非難し、検査数を増やしたことで3つ州内では感染拡大を抑え込むことに成功したとしています。