先週末、カリフォルニア州アナハイムで行われた大学体操選手権で、床運動の種目で10点満点を出した女子選手の演技が大きな話題になっています。
10点満点を出したのは、UCLA・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のシニア、ケイトリン・オオハシ選手、21歳です。音楽のリズムを確認し、本番がスタートすると、序盤の大技を軽やかに決めます。笑みがこぼれたオオハシ選手にチームメイトは大歓声を送りますが、見せ場はここから。側方宙返り、前方宙返りなどの連続技を音楽に合わせて力強く決め、会場を魅了しました。
幼い頃に体操を始めたオオハシ選手は、2009年、ジュニア選手としてアメリカ代表チームに参加し、2013年の大会では 、のちにリオデジャネイロ・オリンピックで金メダリストとなるシモーン・バイルス選手を抑えて優勝しました。その後オリンピックを目指しますが、背中の骨折や両肩の損傷で代表チームを外れることになります。休養を経てUCLAのチームに選手として復帰したとき、体操に打ち込む本当の意味は、 「メダルを獲ることではなく自分が笑顔でいられること」だと気づいたと言います。
今回の大会でもその思いを身体中で表現したオオハシ選手の活躍でUCLAのチームは見事優勝。楽しさをモットーに演技するオオハシ選手のこの大会の動画は、あっという間に再生回数2300万回を超えたということです。