先週金曜日、トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染したことが明らかになり、その後、周囲の感染が相次いで確認されています。
先週2日、トランプ大統領夫妻は新型コロナウイルスの感染を公表、同日、ワシントンDC近郊のウォルター・リード軍医療センターに入院しました。4日、日曜日には入院先に集まった支持者の前に車で姿を見せ、5日、月曜日夕方、3日間の入院を経て退院、カメラの前でマスクを外し、復帰を強調しました。 5日トランプ大統領は「コロナに支配されてはならない コロナを恐れるな 。コロナは克服できる アメリカには最高の医療がある 。」とビデオメッセージをツイッターに投稿しました。
トランプ大統領の治療には、抗ウイルス薬・レムデシビル、ステロイド系 抗炎症薬、そして2種類の抗体を組み合わせた「抗体カクテル」と呼ばれる、まだ認可されていない治療薬が使用されました。7日水曜日、トランプ大統領は「市民もこれと同じ治療を受けられるようにしたい。とても体調が良くなった。」と語りました。7日にトランプ大統領は、ホワイトハウスの大統領執務室での業務に戻りました。 翌8日には、体調は万全で支持者集会に行きたいぐらいだとメディアに語りました。しかし、検査で陰性が確認されたかどうかは、明らかにされていません。
一方、トランプ大統領の周囲では、 8日木曜日の時点で少なくとも34人の感染が確認されています。また、先月26日に行われた、新たな最高裁判事を指名する式典の参加者から少なくとも11人の感染が確認されています。その中には、上院司法委員を務める2人の共和党議員が含まれています。最高裁判事の承認には、まず、上院司法委員22人による判事の公聴会と採決が行われます。公聴会は来週12日から予定されています。司法委員の採決には、過半数の委員が出席することが条件となっていますが、2人の共和党の委員に感染が確認されたため、10人の民主党委員が出席を拒否した場合、数が足りなくなる可能性も出てきています。ホワイトハウス周辺での感染拡大が最高裁判事の早期承認にも影響が及ぼしています。