1500万ドル。約20億円の支払いを巡り争われることになった原因は、1つのチキンナゲットだ。
事の発端は2019年8月、フィラナ・ホームズさんは子供たちを連れ、フロリダ州タマラックにあるマクドナルドにハッピーミールを買いに来た。ドライブスルーで購入した商品をそのまま後部座席の子供たちに手渡したところ、食べようとした当時4歳のオリビアちゃんの太ももに熱々のチキンナゲットが1つ、転げ落ちてしまったのだ。シートベルトと太ももの間に挟まったナゲットによってオリビアちゃんはⅡ度の熱傷を負った。
両親はマクドナルドとそのフランチャイズ店を経営する企業を提訴。従業員の指導を怠り、必要以上の高温で調理された食品の「危険な」熱さについて注意を促さなかったと主張した。今年5月、包装に適切な注意書きがなかったことなど、2社の責任を認める評決が出され、7月、損害賠償額を決める裁判が行われた。