新型コロナウイルスの影響で制限されている経済活動ですが、多くの州で再開を急ぐ動きが目立っています。しかし、専門家からは早すぎる再開を懸念する声があがっています。
ホワイトハウスの内部資料では、新たにテネシー州ナッシュビルやアイオワ州とケンタッキー州の一部の地域で感染者が増加していると報告されています。一方、カリフォルニア州ロサンゼルス郡では屋内退避令を8月まで引き伸ばす方針です。
新型コロナウィルス感染の第2波を懸念して、ハーバード大学医学大学院はこの秋に入学する学生にはリモートでの授業に切り替え、カリフォルニア州立大学ではこの秋の通常の講義を全て中止としました。その一方で、予定通り再開を目指す大学もあります。アリゾナ大学では、敷地内に研究室を設け学生や教員合わせて6万人以上を独自に検査する計画を立てています。
こうした中、経済の再開を急ぎたいトランプ大統領はきのう、12日に行われた公聴会で、国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が、学校や経済活動の再開を急げば感染の第2波を招くリスクがあると証言したことについて、否定的な見方を示しました。
経済活動の再開のタイミングとその方法について政権内でも意見がわかれる中、各自治体や団体がそれぞれ独自の方針を打ち出す形となっています。