2009年の大ヒット映画 「The Blind Side 」、邦題「しあわせの隠れ場所」、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。ホームレスだった17歳の男の子を裕福な一家が引き取り、フットボール選手として大学に進学させた家族の感動物語。実話を元に描かれていて、男の子はその後、プロフットボール選手としても活躍します。現在は37歳になったその男の子、マイケル・オアーさんが両親としてサポートしてきたショーンとリーアン・トゥーイー夫妻を相手取り訴訟を起こし、衝撃をもって伝えられています。
貧困状態からプロフットボール選手に上り詰めたマイケル・オアーさんが提出した訴状によると、トゥーイー夫妻に養子縁組の書類と言われて署名したものが、実際は後見人制度だったと主張。自身はだまされて財産管理や権利を放棄させられ、夫妻がオアーさんの名前を使って合法的に収入を得られるようにしたとしています。映画The Blind Sideの契約で得た収入は、トゥーイー夫妻と2人の実子の間でそれぞれ20万ドル以上に分けられ、加えて、映画の興行収入の一部を歩合で受け取っていたということです。オアーさんは映画から得た収入は一切受け取っておらず、夫妻に騙されたと主張しています。
一方、トゥーイー夫妻側は映画で得た収入はオアーさんにも均等に分配した。また、養子縁組については18歳を過ぎていたオアーさんを家族に迎え入れるには、後見人制度しか方法がないと弁護士に言われてとしています。
オアーさんは今年に入ってこの事実を知ったとし、後見人の取り消しとトゥーイー夫妻に対し、自分の名前を使って得た収入の一部と懲罰的損害賠償の支払いを求めています。3億3千万ドル以上の売り上げを記録したこの映画に主演したリーアン・トゥーリー役のサンドラ・ブロックさんは、この作品でアカデミー賞とゴールデングローブ賞で主演女優賞をダブル受賞しています。