ペンシルベニア州の刑務所から終身刑で服役中の受刑者が脱獄して、すでに1週間を超えました。逃亡中の受刑者は、何度もその足跡を残していますが未だ捕獲には至っていません。
先月8月31日、木曜日、ペンシルベニア州のフィラデルフィアから西へ約50キロ離れたチェスター郡刑務所から、終身刑を言い渡されたブラジル国籍のダネロ・カバルカンテ受刑者、34歳が脱走しました。
カバルカンテ受刑者は、2021年に元恋人の女性を、女性の子供の目の前で殺害した罪で、8月16日に有罪判決を受け、仮釈放なしの終身刑を言い渡されました。地元警察では、この脱走から、警察官200人以上の態勢で捜索していますが捕獲には至っていません。
受刑者は、脱走後の9月2日(土)には、刑務所から2~3キロの場所で防犯カメラに捉えられ、4日(月)夜には、およそ5キロ離れた植物園のカメラに映っていました。このほか、近隣の住民から少なくとも2件の住宅侵入、窃盗の通報もありました。
この住人は、家に誰かが侵入したと警察に通報しました。
住人は、脱走犯が家の中からフルーツなどを盗んだ形跡もあると話しています。
警察は、脱走犯の潜伏範囲は取り囲んでいるとコメントしていますが、木曜日の時点ですでに1週間を超え、近隣住民からは不安の声が聞かれます。
捜索するヘリコプターからは、カバルカンテ受刑者の母親が自首を説得するポルトガル語の音声アナウンスを流すなど、様々な方法を駆使し捜索に全力を挙げています。
警察では、この脱走犯確保に1万ドルの賞金をかけていますが、カバルカンテ受刑者は非常に凶悪な犯罪者であるとして、見かけても接触せず、すぐに警察に連絡を取るよう呼びかけています。