ニューヨーク州裁判所は26日(火)トランプ前大統領の金融詐欺疑惑を巡り一族が所有する不動産などの資産価値について銀行などから融資を騙し取るために虚偽の報告したと認定しました。
ニューヨーク州のジェームズ司法長官は、去年9月に起こした訴訟で、トランプ氏とその一族が経営する「トランプ・オーガニゼーション」が、銀行からのローンや保険の優遇を受けるために10年にわたり、繰り返し不動産の価値やトランプ氏の資産総額について虚偽の報告していたと主張していました。
訴訟によると、トランプ氏は、自らの資産価値について所有するニューヨーク5番街トランプタワーのペントハウスは、実際の敷地面積の3倍だと申告しその価値をおよそ2億ドル(約3000億円)水増ししていました。
フロリダ州の別荘マールアラーゴも、推定2700万ドル(約400億円)の価格のところ、6億ドル(約9000億円)として申告していました。これらの証拠書類に対して、ニューヨーク州裁判所の判事は、トランプ氏らの詐欺行為を認定し、即時にトランプ・オーガニゼーションなどの事業免許を取り消すよう命じました。
裁判所側が、10月2日から始まる法廷での審理を待たずに、詐欺行為があったと認定したことで、トランプ氏側はニューヨーク州での関連企業の解散に追い込まれ事業への損害を被るだけでなく次期大統領選の選挙活動にも、大きな打撃になると指摘されています。
トランプ氏の弁護側は、この認定に対して控訴する姿勢を示しています。