2月は、アメリカの医療団体が定めた心臓の健康と病気の予防についての認識を深める「心臓月間」です。CPR、心肺蘇生法などの講習が各地で開かれABCニュースの記者が体験取材しました。
ロサンゼルス近郊のパサデナで、一般向けに開かれているCPR、心肺蘇生の実習クラスです。大勢の人が集まり、人形を使って胸骨圧迫や人工呼吸、そしてAED(自動体外式除細動器)などの使用法を学びます。
アメリカ心臓協会は、心配蘇生法への関心は、去年起こったある事故から急激に高くなったとしています。
プロフットボールのダマール・ハムリン選手は、去年、テレビ中継の試合中フィールド上で倒れ、緊急のCPRとAEDの使用で一命を取り留めました。
アメリカ心臓協会によると、この事故後すぐに、心配蘇生の情報を求めた一般の人々が、ウェブサイトに殺到したとのことです。
心肺蘇生法体験者「フットボールの大ファンで、試合中のハムリン選手の事故を見て、とても怖くなりました」
ハムリン選手は今年のスーパーボウルで講演し、全ての幼稚園から高校までの学校にCPRおよびAEDの機材と講習を義務付ける政府法案を後押ししました。
アメリカ心臓協会コミラ・サッソン医師「心肺蘇生やAEDが使用されなかった場合1分ごとに生存の可能性が10%低下します。つまり、生死には10分間の猶予があるということです。その間、医師らが出来ることと同じことが皆さんに出来るのです」
アメリカ心臓協会の調べでは、平均して毎年35万件の心停止が病院の外で発生しています。ABCニュースの記者が心肺蘇生法の講師に、胸骨圧迫について講習を受けました。
チャント・オルティスさん「両乳首の間に、片手の腹を置き、もう一方の手はその上に置きます。」
講師は、しっかりと強く押すことが重要だといいます。
チャント・オルティスさん「ためらってしまうと助けられません。止まった血を回すためです」
ABCニュース記者「心肺蘇生を学ぼうか迷っている人に?」
ローレンス:「やるべきです。将来、何が起こるか分から。」
アメリカ心臓協会では、自分の住んでいる地域の無料の講習会の情報をウェブサイトに公開しています。