世界的に見ても大学授業料がダントツで高額なアメリカ。中でも医学部は高額で、多くの学生は多額の負債を背負って卒業することになります。
そした中、ニューヨークの医科大学で一人の女性による莫大な寄付で現役の大学生全員、そして今後入学してくる全ての学生の授業料が無償になります。
ルース・ゴテスマン博士「アルバート・アインシュタイン医科大学は今後授業料が無料になります」
10億ドル(およそ1500億円)の寄付によりこれまで1年間およそ6万ドルだった学生全員の授業料が半永久的に無料無償になったという知らせを受けニューヨークのブロンクス地区にあるアルバート・アインシュタイン医科大学の学生は歓喜にあふれました。
寄付をしたのはこの大学の元教授で現在は理事会議長のルース・ゴテスマン博士(93歳)です。
ゴテスマン博士の夫は、長年の投資で莫大な資産を築きましたが2022年に他界し、資産を全て相続したゴテスマン博士は長年務めた医科大学に寄付することにしたのです。
その寄附は学生たちの人生をも大きくかえることになります。
ニック・ガービーさん(医科大学1年生)「授業料に加えて生活費や家賃分を学費ローンで借り入れました、学費全部で約18万ドル、利子なども入れると50万ドルは浮きます」
家族への負担もなくなります。
シュアン・ウーさん(医科大学1年生)「父はウーバーのドライバーをしていて収入は多くありませんこの知らせは家族にとっても衝撃的で、電話したら最高に喜んでくれました」
医療系の大学の授業料は非常に高くこの医科大学でも卒業するころには20万ドルおよそ3000万円を超える借金を抱える学生が半数近くいるということです。
今回の寄付は10億ドル(約1500億円)と莫大で、この総額の4~5%で毎年、全学生全員分の授業料は賄えます。残額の利息や投資で利益が出ることから半永久的に学費を支払い続けられる仕組みになっています。
アインシュタイン医科大学は、合格率は3~4%ほど、今回の授業料無料の発表でさらに競争率が高まるだろうと言われています。