今月1日(金)が期限の政府機関の一部閉鎖を回避するため、バイデン大統領は、上院下院の議会指導部らと会談し、歳出法案の成立のため議会に速やかな行動を促しました。
先月27日、火曜日、バイデン大統領とハリス副大統領は、ジョンソン下院議長、シューマー上院院内総務、それに加え上院下院の両党のリーダーをホワイトハウスに招集。
バイデン大統領は、リーダーらに政府閉鎖回避を求めるとともに、国境問題、ウクライナ・イスラエル向け支援などを盛り込んだ予算法案の可決を強く求めました。
チャック・シューマー上院議員(民主党)「今日の会談はホワイトハウスで私が経験した中で最も緊迫したものだった。このままでは米国が同盟国から背を向けられる。下院議長にやり遂げろと言いました」
これに対して、予算案成立に抵抗を示す共和党側のジョンソン下院議長は、直後のインタビューでは具体的な回答を控えました。
マイク・ジョンソン下院議長(共和党)「我々は非常に楽観的だこれらの問題について合意に達し、政府閉鎖を防ぐことができると信じている」
バイデン大統領は、議員らが期限内に合意に達しなかった場合、影響は大きいと警告しています。
バイデン大統領「政府に資金を提供するのは議会の責任だ政府機関閉鎖は経済に大きなダメージを与える」
今回の会合で、共和党にとっての最優先事項の一つである国境警備については、政府、議会のどちらの側も歩み寄りはがなかった、とされています。
マイク・ジョンソン下院議長「我々はまず我が国のニーズに配慮しなければならない。それには、まず開かれた国境について語らなければならない」
そんな中、ミシガン州ではこの日、民主共和両党の予備選が行われ、民主党はバイデン大統領、共和党はトランプ前大統領が制しました。しかしミシガン州では、バイデン政権の、パレスチナ自治区ガザでの戦争への対応を巡り、イスラエルを一方的に支持する政策に、強く反対する民主党員が「バイデン氏に投票しない」と呼びかける抗議活動を起こしていました。
抗議者・民主党支持「民主党は事態を重く受け止めていない。もし11月に勝ちたいのなら、今すぐ政策を変えることだ」
アラブ系アメリカ人の多いミシガン州、予備選では、結果的にバイデン大統領の指名獲得となりましたが、今回の投票で民主党員の「支持者なし」の票数は、予想を大きく上回わり、これは抗議キャンペーンに賛同した票によるものだ、とメディアでは伝えています。
全米の民主党支持者の間でも、国境問題、イスラエル戦争への対応などに対しては、バイデン政権に不満と失望を示す人が多いとも言われていて、大統領選への影響を不安視する世論や声も高まっています。