5日、火曜日に全米15州で行われた共和党の大統領候補者選び、スーパーチューズデーで、トランプ前大統領が14州で勝利し、最後まで戦いを続けたヘイリー元国連大使が選挙戦からの撤退を表明しました。これにより3年前と同じトランプ対バイデンの一騎打ちが再び繰り広げられる事になります。
6日水曜日、ヘイリー氏はこの日の結果を受け潔く支持者の前に立ちました。
ニッキー・ヘイリー氏「私は国民に自分自身の声を聞いてほしい、そう公約し、実行してきました」
撤退の演説で、ヘイリー氏はトランプ氏を祝福しましたが、支持への言及はありませんでした。代わりに、トランプ氏には、共和党内でトランプ氏を支持しない不支持の人たちの声に耳を傾けるよう促しました。
出口調査によれば、ヘイリー支持者の79%が共和党の候補者としてのトランプ氏に不満を抱きまた、79%の人が、トランプ氏が裁判で有罪判決を受けた場合、大統領にふさわしくないと答えています。
ニッキー・ヘイリー氏「トランプ氏を支持しなかった党内外の票を獲得できるかどうかは、本人次第です。私が思う最高の政治とは、人々を自分の大義に引き込むことであり、遠ざけることではありません。今こそ彼が選択する時なのです」
ヘイリー氏の撤退を受けて、バイデン大統領は早速ヘイリー氏支持者らに向けたメッセージを出しています。
「私たちは、お互い違った考えを持っているが、アメリカの民主主義、そして法の支配を守ること、北大西洋条約機構(NATO)を守ること、そしてアメリカの敵対勢力に立ち向かうことといった基本的な問題については、共通点を見出すことができると信じる」
事実上の共和党候補者となったトランプ氏は、共和党の団結に前向きです。
すぐにでも共和党を団結させなければなりません。
トランプ氏「私たちは一つに成れる。とても早期に」
しかし団結はそう簡単ではありません。共和党上院のトップで、今季でその地位を退く予定のマコネル上院院内総務は、3年前の議会襲撃事件以来、トランプ氏と会話をしていません。
ミッチ・マコネル上院院内総務(2021年当時:スーパー)「トランプ大統領は、現実的にも道義的にも議会襲撃に責任がある」
しかしヘイリー氏撤退が決まったこの日、トランプ氏を支持すると発表。記者らからその理由を問われました。
ミッチ・マコネル上院院内総務「私は襲撃事件直後にも、トランプ氏が共和党の候補になれば支持すると言ったはずだ。そして彼は今まさに我が党の候補者だ」
これから11月まで、大統領選が本格化して行きますが、政策や主張の全く異なった2人の候補者を、アメリカ国民が何をもって選ぶのか、世界中が注目する選挙となります。