バイデン大統領の次男、ハンター・バイデン氏が銃を不法に購入した罪などに
問われている裁判で、11日、陪審員は、訴追されている3つの罪状全てで
有罪の評決を下しました。アメリカで現職の大統領の子どもが刑事裁判で有罪評決を受けたのは初めてです。
11日火曜日午後、バイデン大統領は予定を変更し、この日有罪評決を受けた息子のハンター・バイデン氏に会うため、デラウエア州に立ち寄りました。ハンター氏は、2018年に銃購入申請書の、 薬物使用の項目に虚偽の申告をし銃を所持。 これらの不正により3つの重罪で有罪評決が下されました。ハンター氏は、現役大統領の子供として初めて刑事裁判で有罪評決を受けたことになります。この日、裁判所を後にするハンター氏は、妻のメリッサさんと、ファーストレディーでもある母のジル・バイデン大統領夫人と手を繋いで歩く姿が見られました。
バイデン大統領は声明で、
「私は大統領ではあるが、1人の父親だ。妻と私は息子を愛しており、困難から立ち直った息子を誇りに思っている。多くの家族が、家族の中の誰かが、薬物依存症と闘い
立ち直ってゆく姿を辛抱強く見守ってきたことだろう。そしてこれからも、私や私の家族皆でハンターを愛し支えてゆく、それは何も変わらない」と述べました。
裁判では、ハンター氏の銃購入の申請書やテキストメッセージなどが評決の鍵になったと陪審員が答えました。
陪審員
「自分の履歴を知っていたのに、彼は銃購入の時に嘘を書いた」
この裁判を担当した特別検察官は、たとえ大統領の息子でも
法の上に立つ存在ではないと訴えました。
デイビッド・ワイス特別検察官
「この事件は単なる薬物中毒の事件ではなく薬物依存症の被告が、不正に銃を購入し
そしてその銃を所持するという危険な行為の組み合わせによるものです」
ハンター氏への量刑の言い渡し日は数か月以内に予定されます。最長で25年の懲役刑が言い渡される可能性もありますが、法律専門家らは、彼が初犯であり非暴力犯罪者であることを考慮すると、懲役刑が課せられる可能性は低いとしています。バイデン大統領は評決の前に、司法の判断を尊重し息子のハンター氏を恩赦することはないと メディアに語っています。