先週木曜日に行われた大統領選候補者テレビ討論会では、視聴した多くのアメリカ国民が、トランプ前大統領が優位に立ちバイデン大統領が不利になったとみていますが、民主党内部からも、バイデン大統領をこのまま候補にして11月の大統領選を戦えるか、疑問視する声が高まっています。討論会後、日を追うごとに、より多くの民主党議員が、大統領候補者としてのバイデン大統領について懸念を表明しています。
シェルドン・ホワイトハウス上院議員(ロードアイランド州:民主党)
「私も皆さんと同じで非常に不安を感じました」
民主党幹部からは、今後大統領選を続けるバイデン大統領の精神力について疑問を感じるとの声も出ています。
シェルドン・ホワイトハウス上院議員(ロードアイランド州:民主党)
「(民主党)支持者らは今回の選挙は「勝ち戦さ」であると信じています。
民主党議員も選挙チームと、大統領の状態は普通ではないという
ことについて確認したいと思っている」
アンディ・ベッシャー州知事(ケンタッキー州:民主党)
「討論会は大荒れでバイデン大統領にとっては最悪の夜でした。
しかしまだ彼は筆頭の候補者で、別な候補者を立てるかどうか
決定できるのは本人だけです」
ジル・バイデン大統領夫人は、討論会後に雑誌インタビューに答えました。
「たった90分間で大統領在任の4年間を決定づけることはあり得ない。 私たちは 闘い続ける」と述べ、 「大統領は常に国のため最善を尽くす」と付け加えました。
バイデン陣営では、大統領の候補者辞退に関する話は、 内部の混乱を招くとし、言動を封じようとしています。最新の世論調査では、激戦州における大統領の支持率が
討論会後も変わっていないことを示しています。次のテレビ討論会は、9月、ABCネットワーク局で行われます。ホワイトハウスの報道官もバイデン氏撤退について「全くあり得ない」とコメントしていますが、ジル夫人の言葉、「国民のために最善を尽くす」とあるように、国民の側からの声が高まれば候補者を撤退する可能性もあるのでは、
と専門家は指摘しています。