さて、議会混乱の原因とも見られるトランプ前大統領、そのトランプ氏と一族に対する訴訟の裁判が、ニューヨーク州裁判所で、先週から続いています。
トランプ氏は、法廷に連日出廷し、テレビやSNSなどであらゆる相手に「トランプ流」の暴言を浴びせています。
今回そのトランプ氏の暴言の一つに対して、裁判所からある命令が下されました。GAGオーダー、いわゆる箝(かん)口令というもので、3日、火曜日、訴訟を担当するエンゴロン判事は、「被告の一人が昨日行った投稿は、この裁判に関わるスタッフへの個人攻撃で許されざること。今後、裁判所関係者に対する発信を禁止する」と法廷で発言、ルールを破れば厳しい罰則を課すと話しました。
トランプ氏はこの判事の言葉を受け、沈黙。黙って判事を睨み返していた、とされています。
トランプ氏の書き込みは、本人が所有するSNS、「トゥルース・ソーシャル」への投稿でエンゴロン判事の下で働く女性の事務官が、民主党の上院トップ、チャック・シューマー院内総務の「ガールフレンド」だ、と示唆する内容でした。
投稿には2人が一緒に写る画像と、「何たる恥さらし!」「この裁判は即刻取り下げられるべきだ」とのトランプ氏の一方的な主張が書き込まれていました。
この裁判では、トランプ氏本人と一族が、銀行などからのローンのために10年間、資産評価を詐称していた罪に問われているもので、今月2日月曜日から、判事による被告人質問などのため、本人が出廷しています。
訴訟内容に関して、トランプ氏自身や弁護側が抗弁を繰り返し控訴の請求を求めていますが、いずれも、判事は認めていません。