コロナ禍で3年間停止されていた学費ローンの返済が10月から再開されます。
バイデン大統領が打ち出した学費ローンの一部免除は連邦最高裁の決定で無効となりインフレの最中(さなか)ローン返済を再開に困惑する人も少なくありません。
今月からおよそ2800万人がコロナ禍で一時停止されていた学費ローンの返済を3年ぶりに再開することになります。
一ヶ月の返済額は1人平均200ドルから300ドル。
金融専門家「コロナ禍が長く続いたので返済停止が永遠かに思えたかも知れませんが、返済は再開してしまいました。将来の資産形成に影響を及ぼす可能性があります」
コロラド州で双子の娘と暮らすサラさん。サラさんの月々の返済額は440ドルです。返済が停止されていた間はその分を子供達の学費として貯蓄にまわしていました。
サラさんの学費ローンは合計18万ドルで返済が再開されれば生活費を削る以外ないと言います。
サラさん「全体的に切り詰めなければなりません。家や日用品の生活必需品以外で節約できる場所を見つけるしかありません」
カリフォルニア州のマイケルさん(33才)は家族の中で初めて大学に進学。
社会福祉のマスターズ、修士号を取得しました。
合計24万ドルの学費ローンの支払いが一時停止したためマイケルさんは家を購入。
返済が再開されれば2重のローンを抱えることになります。
マイケルさん「状況がコロコロ変わる中で子供を育て支払いを続けるのは至難の業ですその上インフレで全てのコストが上がっている」
バイデン大統領が打ち出した、学費ローンを1人最大2万ドル免除する政策を今年6月連邦最高裁判所が無効としたため、バイデン政権は代替措置として教育省に1年間の返済猶予期間を設け収入に応じて月々の返済額を減らせる「SAVE」と呼ばれるプランも打ち上げています。